老後資金
年金も、あまり当てにはならないので、
40代や50代から老後資金を貯めようとしている人が増えました。
しかし、親世代と比べてこれがちっとも貯まらない・・・

「下流老人」や「老後破産」を避けたい人が大勢いますが、
どうしてこうなったんでしょうね?
理由は簡単で税金・社会保険料アップで手取り収入が減っています。
手取り収入とは、各種手当込みの額面の収入から、所得税・住民税、厚生年金・健康保険など社会保険料を差し引いた金額のこと。

 税金も社会保険料も負担増の傾向は続いているため、手取り収入は毎年のように減り続けている。2003年の改正で、ボーナスからまとまった額の厚生年金や健康保険の保険料が引かれるようになった。それまでに比べ手取りがぐんと減ったことは40~50代の人なら記憶にあるだろう。

 その改正(社会保険料の総報酬制)があったとき、「手取り」に強く関心を持ち、経年変化をウオッチすることを決めて、毎年1月に「今年の手取り収入の試算」を続けている。たとえば、年収700万円の人の手取りは、2002年には587万円だったのが、今年は537万円だ(40歳以上で専業主婦の妻と15歳以下の子どもが2人いる会社員の例。健康保険は協会けんぽ加入)。15年間で50万円も減っている!

 手取りを減らす税制改正も相次ぎ、配偶者特別控除の一部廃止、年少扶養控除廃止などにより、所得税・住民税も負担増となっている。

 つまり、額面年収が同じなら、税金や社会保険料の負担が増える分、手取り収入はどんどん少なくなる傾向にあるのだ。

他にも以下のような理由が考えられます。
・超低金利が長く続き、利息でお金を増やせない。
・子どもの教育費がハイパーインフレ状態。
・住宅ローンを「たくさん」「長く」借りているから、老後に負担を先送り。
・今の50代は消費好きで貯蓄ができない。

いくら消費を減らしたところで、実質賃金が低下しているのなら、
そりゃあ老後資金は貯まりません。生きてくだけで精一杯。